大学院へは行かないでおこう

この春理系大学院の修士課程を卒業する者です。

研究職を考えている人にはあまり向いていない内容かもしれません。

大学院へは行かず学部卒で就職する事をすすめる内容です。

 

学部のころに所属していた研究室は非常に雰囲気が悪く、先生からもロクな指導を得る事ができなかったので研究室を移ることにしました。しかし、成績が悪く推薦ももらえない状態だったため、一般受験で大学院試うけましたが、院試で落ちてしまいすべりどめで出していた研究室に入ることになりました。

 

そもそも学部の段階で就職か進学か迷っていましたが、中途半端に就職活動をし4社程度うけましたが全滅して強制的に院進学が決まってしまいました。

 

それでも大学院入学のころはやる気に満ちあふれており、これまでとは違う分野の勉強に熱をいれ、週7日、毎日日付が変わるまで研究室にいました。

M1では就職活動があり、第一志望の企業から内定を得る事ができ就職活動を無事終えることができました(研究分野とは全く関係ない会社の文系職)。就職活動期間中も研究室には足を運びさぼっている印象を与えないようにしていました。

しかし、研究に関してはまったく進捗がない状況が続きました。研究室にいる複数の指導官の人たちに顔を覚えてもらい、気に入ってもらうことでテーマが与えられる場合が多かったのですが、私は人から好かれる性格でなかったためか半年以上たっても一向に距離を縮める事ができず、テーマも自分で探さざるを得ませんでした。

 

私は話しかけられなかったり飲み会に誘われなかったりと研究室では距離があるままでした。自分からコミュニケーションを図ろうとしましたがなかなか距離が縮まらず時間だけが過ぎていきました。

 

とうとう、研究計画書やゼミでの発表も審査で引っかかってしまい、修士二年になった段階から留年フラグがたっていきました。危機感はかなり感じていたため最低でも週五日は学校へ行き、自学自習を続けていました。修士二年からは指導してくれる人が完全にいなくなり本当の放置状態が続きました。研究については、同期に相談しながら進めていく形をとっていました。私が唯一恵まれていた点としては同期が私の相談は全てのってくれたたことでした。

 

学会発表も行いました。同じく院から現在の研究室にきた同期たちは指導教官から学会発表のレベルにないと判断され学会発表が許されませんでしたが、私は誰からも止められなかったため実質自己判断で発表をし、恥をさらす結果になりました。

 

修論提出の二週間前になってもほとんどまともな研究ができておらず新年を迎えました。クリスマスも正月もずっと研究室にこもり参考文献を読みつつなんとか審査に通るような研究にしようと必死でした。

 

提出2日になっても研究ができず作成したプログラミングが全く使えない事が判明し研究室の机で泣いていました。最後の最後に他大学の研究室に関わりのある教授が助けてくれ、研究の大部分を一緒に考えまとめることができました。(実質研究室の教官たちからはチェックをほぼうけず提出)

それでも問題だらけの研究だったため、まわりの指導教官からは留年と私のいないところで噂していたらしく、私は留年を覚悟し中退して働ける場所を探していました。一月の下旬には、眠れぬ日々が続き、左手が震えてスマートフォンが打てなくなるまでになりました。情緒不安定な状態でしたが、音楽を聞いて気持ちを紛らわして連日連夜研究にうちこみました。

 

最終的に、発表までこぎつけましたが、手応えから合格する可能性は低いと感じました。毎年留年する人が発生していたため私自身受け入れる覚悟でしたが、なんとか修了することになりました。

 

これらを見て、不真面目さやコミュニケーション能力不足を感じる人が大部分だと思いましたが、努力量だけでは人並み以上にやった自信もありますし、人間関係で困った事はこれまでなく、就職活動の面接でも落ちる事はほとんどありませんでした。なので人生に直面したことのない課題に直面し本当に苦労するハメになりました。

 

大学院(特に理系)は閉鎖的な空間で、思わぬ課題に直面することがあります。学部は基本的に研究室にきていれば留年という自体は発生しにくいです。ですから、安易に大学院へ進学することだけはやめてほしいです。大学院は社会人の転職とは違い、基本的に中退しか選択肢がありません。研究職を考えていない人は想定していないリスクを避けるためにも学部の就活に全力をそそぎ就職できるようにがんばってください。